当初、都営浅草線「蔵前」駅前という好立地にも関わらず前面道路の幅員が狭く、法定容積率が700%のところ360%に制限される土地を取得した。この土地と国道6号線に挟まれた隣接地には、権利者5名の連棟長屋（RC造/築約60年）が建っており、当然ながら現行の耐震基準を満たしていない建物であった。長屋全体の買収を前提に権利者と話し合いを行なったが、中間の区画を所有する2名が売却を希望し、他の3名は現状のまま使用し続けることを希望した。そこで中間の2区画を取得。残存する3区画については「緊急輸送道路沿道建築助成制度」による助成金と事業費から費用を捻出して耐震補強工事を行うことを条件として提示し、取得した2区画の解体について合意を得た。その結果、当社所有地は国道6号線に接する一団の土地となり、法定容積率700%を概ね消化した建築計画を前提にマンション用地としてデベロッパーに売却した。